2025年4月30日水曜日

冬眠対策

 私が暮らすこの地の冬は寒い

私は冬眠に入る(※−1)

冬眠対策として、冬に入る前に本を買い込む

4年前の冬眠時だと思うが、音楽友、オーディオ友でありゴル友でもある方からの紹介で、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」を冬眠対策本に加えて冬眠に入った

私は何冊かを同事に読む並行読み派である

そして読み方は遅い

メモを取りながら読むこともある

最初にメモを取りながら読んだ本は、山本周五郎の「樅ノ木は残った」であったと思う(※−2)

しかし、この「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」は、他の本へ浮気はせずに、メモも取らずに、上下巻とも一気に読んだ

それほどに面白かった

2度読みした

2度読みする本の数は少なく、「メルケル 世界一の宰相」以来かと思う

これをきっかけに、進化論関係の本を読むことにもなった

その後、これもユヴァル・ノア・ハラリ氏の世界的なベストセラーとなっていた「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」を冬眠本に加えて読んだ

その後もこれまたユヴァル・ノア・ハラリ氏のベストセラーとなっていた「21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考」と読み進めた

そして昨夜読み終えたのが、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク」である

帯には、「サピエンス全史を超える衝撃」とある

衝撃にまでは至らなかったが、面白いことは確かであった

ホモ・サピエンスは名前に反し「愚か」であることが更に伝わってくる内容であった

昨夜読み終えて直ぐに下巻(NEXUS 情報の人類史 下 AI革命)を注文した

冬眠時期はとうに過ぎたが、この下巻も春籠りして読み進めることになるだろう

だが、下巻を読み進めるのは怖いような気にもなっている

私はどの側面から見てホモ・サピエンスは自滅の方向へ歩みを早めていると考えている

既に救えない領域に入っているとも考えている

私は長いこと事業所のCO2削減やごみゼロ、緑化、自然エネルギーの活用、土壌汚染の改善などの環境問題に取り組んできた

地球温暖化ひとつとてみても、人類はこの問題を解決できない

ストローを紙に変えてもレジ袋を有料化しても、プラスチックは減らせない

自分が今座っている周圍3mを見回してみたらわかる

プラスチックはあふれている

マイクロプラスチックは海洋のみならず、水道水、市販水、食品、北極の雪の中にも含まれいている

既に摂取は避けられない状態になっている(WHOは健康リスクは低いと言っているので、飲料水への混入は認めていることになる)

どの環境問題も人間のエゴが絡んでいる

既に車を使っている者が、発展途上国の人に「車はやめろ」とは言えない

下巻のAI革命は、人類が自滅へ向う道を加速しながら走っていると事例を交えながら述べているような気がしている

p.s.

時間を何に使うかの制約もあり、私はそれほど本好きとは言えないかと思う

読書にそれほど多くの時間はかけていない

それでもゴルフと同じで、歳をとっている分だけ読書年数は長い

特に山岳書に関してはかなりの蔵書がある

中には読んでいなかったと思われる本もある

妻とは山岳会で知り合った関係で、妻とダブりの山岳書も本棚には何冊かある

例えば、田部井淳子さんの「エベレスト・ママさん 山登り半生記」はそのひとつである

私と比較するまでもなく、妻の読書はすごい

早いし、かなりの量の本を読む

読書にかける時間もそれだけ長い

ベットに入ってからも本は読んでいるようで、フローリングの床に本が落ちる音は何度も聞いている

移住後、妻用の本棚は2度用意したし、昨年は妻用の本棚をヒノキで自作してプレゼントした

何を読んでいるのか、私は良く知らない

先日、読書会のテーマ本の「アロハで猟師はじめました」の中古本を探して欲しいと妻から頼まれた

探したが、価格的にこれと思えるものはなかった

人気の本らしく、メルカリでは新品とそれほど変わらぬ価格で直ぐに売れているようであった

※-1:今年の冬は、冬眠本を多く準備はしなかった

冬眠を少し遠ざけて過ごした

とにかく厚着をして長靴を履き外に出るようにした

冬でもやって欲しいことは黙っていても何処からかやって来た

場当たり的に動く

動くと暑くなるので、厚着は1枚づつ脱いで行く

何かを成し遂げると気分は爽快となる

冬でも汗をかく

こうして過ごしてきたが、2月1日にCOVID-19を発病し、それは重症化し、高熱と激しい咳と高血圧の4週間を病の床で過ごした

2月末に熱と咳は治まったが、高血圧の後遺症が続く中、3月から冬眠に入った

※−2:伊達騒動を題材とした山本周五郎のこの時代小説には、難しい読みの名前や地名、また登場人物の多さにより、読み進むにつれて私を混乱させて行った

その混乱を防止するために登場人物を系図的にノートに書き写しながら読み進めた記憶がある (良くも悪くもこれは私の特性である)

この山本周五郎の時代小説を読んだのは、NHK大河ドラマをテレビで見終えた後だから、私が24歳で大河ドラマの舞台となった宮城県柴田郡柴田町に住んでいたころかと思う

移り住んだ当時、船岡が原田家の居城であったことも私は知らなかった

白石川沿いの一目千本桜で有名観光地となった船岡城址公園には何代目かの樅ノ木は残っている (柴田町の木は桜でなく樅だそうだ)

だが、今ここに残るこの樅ノ木も、山本周五郎がここ船岡城址で見た樅ノ木も、ウィキペディアからの説明によると実際の原田甲斐(宗輔)とは何の関係もないそうで、原田甲斐の墓標代わりに植えられたのが樅ノ木であったと説明されている

NHKの大河ドラマでは、吉永小百合が演じる宇乃が残された樅ノ木の孤独を癒すように抱きかえ涙するラストシーンがあるそうだが、ちょっとサユリストの私の中にその記憶はない

前述の通り、原田甲斐の死を追って行くと、原田甲斐の墓標代わりに植えられたのが樅ノ木とされているが違うようでもある

(首は家臣によって船岡に持ち去られたのだが、後述の通り、死骸は芝の良源院に運ばれたとあるので、その墓標としたのが樅ノ木だったのかもしれない)

伊達騒動により江戸で斬死した原田甲斐の死骸は芝の良源院に運ばれたが、家臣が密かに甲斐の首を船岡に運び原田家の菩提寺である東陽寺の裏手に埋めたと別資料には記されている

その後、東陽寺は城主が変わったことから船岡から現在の登米市に移設された

東陽寺の移設に合わせ、原田甲斐の首はこれも家臣によって密送され銀杏の木を目印として埋葬したとある

原田甲斐の首塚と言われているこの銀杏の木は現存し、樹高50m、周囲8mの大銀杏になっているそうだ

伊達騒動の責任を取らされ、御家断絶となった原田甲斐に墓は許されなかったのだろう

まぁ、現代となっては「樹木葬はナウい」けどね

私は無神論者で、遺骨に執着心はなく、死んだらゴミと言う立花隆氏の考えに近く、私は小さく質素な直葬を希望し、小名浜の海か松島湾への海洋散骨を希望している

千葉の海より近い (捨てられるところならどこでもいい)

本人が希望したどうかは知らないが、立花隆氏は何処かの木の下で眠っているそうだ (分類としては森林散骨)

昨夜注文しておいたユヴァル・ノア・ハラリ氏の「NEXUS 情報の人類史 下 AI革命」も届いた

今夜はこれを読むことになるだろう

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