しかし、昨年末からこの元月にかけて、私としてはかなりの数の本を読んだ
新型コロナウイルス感染症の急拡大に加え、今シーズンの冬はかなり寒いということで巣ごもり状態となり、薪割りから始まるはずであった正月も、雪をかぶってしまった薪材には手を出せず、読書へと変わっていった
目が弱ってきた対策としては、100均の拡大メガネが助けてくれた
集中力欠如の対策としては、「興味」が助けてくれると考え、主にヒマラヤ関係の本を選んだ
昨年の暮から21冊読んだが、途中で放棄したのが3冊、新たに買ったが書棚に既にあったのが1冊、イッキ読みしたのが2冊、読み返しが1冊であった
内1冊は内田良平の写真集だから厳密には読んだとは言えないかもしれない
読み返したのは深夜特急の1便で、読んでなかった2便と3便も続けて読んだ
続けて読んだ沢木耕太郎の「凍」も良かった
「凍」に引きづられ、続けて山野井泰史の「垂直の記憶」を読んだ
イッキ読みしたのが、写真に載せた2冊であるが、昨日にイッキ読みしたのが右の「ぶらっとヒマラヤ」である
タイトル、装丁からみて、たいして期待していなかった本であったが、軽くサラッとおもしろく読めた
定年間際となった毎日新聞の記者が、岳友と二人でダウラギリに挑んだ物語である
二人は、優れた技術と経験を有するシェルパの力を借りて、1960年のスイス隊による初登ルートである北東稜から登頂を目指したが、7,300m付近の最終キャンプから先は強風に阻まれて撤退している
この本はダウラギリの登山を基軸として書かれてはいるものの、著者の人生記録のような仕上がりになっている
前述の通り、「コロナ+寒い冬」が私を読書に向けた訳だが、読み続けられたことに対しても訳があるとわかった
弱った目の補正に100均メガネルーペが役立っていたということもあるが、読み続けられた理由で大きかったのは、やはり「興味」と「価値観」であった
「興味」はヒマラヤが対象であったことであり、「価値観」は人物であったり取り組み方であったりした
読み続けられなかった一冊に「ああ南壁」がある
実はこれ、文庫本で新たに購入したのだが、読み進む内に、「あれ!これ読んだな」となり、本棚を確認したら蔵書の中に単行本があった
この本、若い頃に読んだ時には感動しながら読んでいたのではないかと思う
イッキ読みだったかもしれない
今この歳になってこれを読み返してみると、大名登山隊、軍隊登山隊のこの記録は読み進めることができなくなっていた
歳を重ねたり、時代が変わると、価値観も大きく変わるということを感じた次第である
途中放棄の2冊は、「ヒマラヤのドン・キホーテ」と「ヒマラヤに呼ばれて」であった
0 件のコメント:
コメントを投稿