我が家から上には人家も畑も田もない
奥は山となっている
我が家の安全で美味しい井戸水は、水質にも問題はないし、どれほど使っても涸れることはなく豊富である
ここは1mも掘れば水がしみ出してくる
地下水は豊富なところで、我が家の前には山水が常に流れていて、農作業の助けとなっている
この山水は、非常用水源としても貴重で安心感も得られている
だが、この春にこの山水が涸れた
我々は、この地へ通いで3年、移住して15年になるが、この間にこの山水が出なくなったことを目にしたことはなかった
近くの方の話でも涸れたことがない山水とのことであった
これと同時期に、我が家の井戸の具合も悪くなった
日中の普段使いには問題はないのだが、夜の風呂を出すと、エアーを吸い上げ、蛇口から水は爆発するように吹き出てくる
エアーの吸い上げは、井戸水位の低下にあると考えられる
今年は春から色々なところで水が問題となっている
山水が涸れた!井戸から水が出なくなった!田の水が足らないなどの声が私の耳にも届くようになった
これは大変なことで、「命を支える水」が不足しているのである
色々な人の話を聞くと、多くは今年の降雪量の少なさ、雨の少なさの話に行き着く
我が家は今にところ、風呂に水を足すときの問題で済んでいるが、いつか止まってしまうのではないかと不安でならない
10日ほど前に、移住で世話になった建設会社の社長(限会長)に、この井戸水の問題を相談してみた
直ぐに来てくれて、話を聞いてくれた
しかし何と、話を聞いてくれるどころか、この会長の別荘の井戸も涸れて、吸い上げ管を下げたがそれでも出なく、今は500リットルタンクに水を貯めて使っているそうだ
この会長の別荘の井戸対策を行ったのは、15年前の移住時に我が家の本下水工事してくれた水道業者であった
私もその水道業者に連絡をしてみた
各地で山水や井戸水が涸れていて、その水道業者は今や大忙しな状態にあるそうだ
それでも本日、夫婦二人で顔を出してくれて、相談にのってくれた
井戸を見てくれた
ボーリング井戸で、深く掘ってあるようだが、水が豊富ということもあってか、浅井戸ポンプを使ったのではないかとのことであった
この井戸は私達の前の住人により工事した井戸なので詳しいことはわからない
3年ほど前に古くなった井戸ポンプは、私が新品と交換しているわけだが、前の住人が使っていた井戸ポンプと同じ浅井戸ポンプを取り付けた
頼りにした水道業者からは、先ず、今の井戸の状態を知ることから始めたら良いと指導された
それには13mmのVP管を繋いでつないで、井戸の底まで下ろし、井戸の深さと現在の水位を確認することから始めたら良いとのことであった
早速妻にも手伝ってもらい購入してきた13mmのVP管を繋ぎにつないで、井戸の底まで下ろしてみた
一本が4mのVP菅は5本繋いでやっと井戸の底にまで下ろすことができた
井戸の底までは17.6mあった
水面までは、チョット濡れている位置が確認しづらく、不確かではあるが5.6mほどではないかと思えた
水位は浅井戸ポンプを使っていることから考えても、そんなものではないかと考えられる
この確認結果から言えることは、頼りにした水道業者が言う通りの「井戸はボーリング井戸の深井戸」で「深井戸ポンプも使える」ことがわかった
この結果から対策も見えた
先にジェットをつけて深井戸ポンプに替える完全対策もあるが、先ずは吸い上げ管を下げる対策も今ある浅井戸ポンプがそのまま使えるので有効かと思える
大気圧の関係から浅井戸は、理論的は10mだが、ポンプでは完全真空にはできないので汲み上げ深さは8mほどらしい
だからといって、吸い上げ管を長くしたからといって水が吸い上がらないということはないそうで、長くすればするほど吸い上げ能力が低下していくだけだそうだ
吸い上げ管を長くする方法は2通りである
ひとつはポンプ側で長くする
もうひとつは井戸の中の先を長くする方法である
ポンプ側で長くする方法は簡単だが、現在の吸い上げ管の長さを確認することができないし、伸ばした最終長さも分からないブラックボックス状態で終わる
先を長くする方法は、吸い上げ管の状態も長さも確認できるので、最終的な設置長さを決められる
今は、誰かの手を借りて、現在の吸い上げ管を上げてみたいと考えている
このように井戸の状態も対策も見えてきたので、水の不安や対策の悩みのストレスから開放された気分である
p.s.
田舎に住んでみないとわからないことは多くある
日本は水の豊富な国である
その所為もあるのかもしれないが、日本人は生活に井戸水や山水や沢水や湧水を使っている
都会で生活していると、日本のこんな姿には気がつかない
蛇口を捻れば誰かが作った水が出てくるのが普通の生活だと思ってしまう
地方に行けば違うし、事実当地では誰かが作った水だけで生活をしているわけではない
私も移住をしてこのような日本の生活を知るに至ったわけである
私の山の師匠のお宅の山水増設工事に私のバックホーを出動させて参加したし、木こり仲間の山水掘り出し工事にも参加した
必要な水は自分たちで引くやり方がこの地では今も生きている
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