2015年12月18日金曜日

肩の筋肉 回旋筋腱板(ローテーターカフ)の働き

肩を痛めた1年前から腱板は何の役割を担っているのかがわからなかった

腱板断裂が明らかになった時、MRIの鮮明な画像を前にして医師からは次の通りに言われた
1.そのままにしておく(切れたまま)
2.腱板が当たって痛いところは骨を削る(同じく切れたまま)
3.切れた腱板を引いて来て骨に繋ぐ(手術して
私はそのままにしておくという手段があることが不思議であった
腱板は切れたままでもよいのだとすると、腱板とは何の役割を担っているのか全く分からないことになる

肩の4本の腱板の位置が明らかになってきて、肩の腱板の役割は肩の骨頭を繋ぎとめているスプリングバネのような働きをしているのではないかと私は考えるようになった

ネットに専門医(?)解説があり、読んだところ私が思い当った腱板の役割はほぼ間違いがないことが理解できた

【以下は、専門医による肩の回旋筋腱板(4本の腱板)の動きに関する説明】

回旋筋腱板は肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋の4つである。
これらの筋は挙上する際に重要に働く。

回旋筋腱板は肩関節の動的安定性・関節包内運動を円滑にスムーズに動かすという重要な働きがある。

筋の付着部から、肩甲上腕関節を後面・上面・前面を補強しているのも理解できる。
基本的に肩甲上腕関節は骨頭と関節窩の結合は緩いため、
メリットとして広範囲な可動域が可能になっています。
しかし、靭帯や関節包は著しく運動を制限しない構造になっている。

4つの回旋筋腱板は、特に動的な安定性を高めるために重要になります。
これらの筋が動くとき、上腕骨頭を関節窩に押し付け、中心を関節窩に安定させ、中心に向けるという働きが生じる。
これらの筋と神経メカニズムが重要で、肩の関節包内運動は肩の固有受容器を刺激し、脳へフィードバックするように行い、PNFなどの運動パターンで正しい関節の動かし方・筋肉の動かし方などを再教育する。

外転時の腱板の動き
外転時には棘上筋が上腕骨頭を下方へ転がし、他の筋腱板が下方へ滑らすように働く。
補助筋
上腕二頭筋もこの動きに協調する。
広背筋や大円筋も下方へ滑らせる動きに協調し、三角筋の拮抗筋として働く。これらの動作や筋に障害が起こると、外転時の動作がスムーズに行われない。

内転時の腱板の動き
内転時の腱板の動きはメインではなく、補助として働く。
棘下筋の下部線維・小円筋がそれにあたる。

実際の回旋筋腱板の動きはよく投球動作やバレーなどのアタック、
などでも腕を後ろに振りかぶるような動作時は求心性の動作で働くが、
その後のインパクトの後に生じる、ブレーキとしての役割も重要である。
これは、遠心性の収縮が生じて、前に腕が伸びきらないように後ろから腕を引っ張って制御している状態で一番筋肉を傷めやすい場面でもある。

棘上筋
付着部位:肩甲骨の棘上窩から上腕骨大結節上面
作用:肩関節の安定性・肩の外転・外旋補助
支配神経:肩甲上神経C5~C6(C4)も含む

棘下筋
付着部位:肩甲骨の棘下窩から上腕骨大結節上後面
作用:肩関節の安定性・肩の外旋・内転補助
支配神経:肩甲上神経C5~C6

小円筋
付着部位:肩甲骨外側縁の後面から上腕骨大結節後面
作用:肩関節の安定性・肩の外旋・内転補助
支配神経:腋窩神経C5~C6













肩甲下筋
付着部位:肩甲骨腹側の肩甲下窩から肩関節小結節
作用:肩関節の安定性・肩の内旋
支配神経:肩甲下神経C5~C6











また、肩関節の関節包内は次の通りになっている
肩甲上腕関節は球関節に分類されます。
上腕骨頭が凸面で、肩甲骨の関節窩は凹面になります。

肩甲上腕関節の関節包内運動
屈曲:肩を前方に向けて挙上する動きで、下方に滑りながら後方へ軸回旋する。
伸展:肩を後方に向ける動きで、上方に滑りながら前方へ軸回旋する。
外転:肩を外側に向けて挙上する動きで、下方へ滑る。(内下方)
内転:肩を内側へ向けて下制する動きで、上方へ滑る。(外上方)
外旋:肩を外側に向けて回旋させる動きで、前方へ滑る。
内旋:肩を内側に向けて回旋させる動きで、後方へ滑る。


屈曲や伸展は少しイメージしにくいかもしれませんが、
軸回旋はコマ、転がり滑りはタイヤに例えると解かりやすいと思います。
前方に軸回旋すると、コマがその場で回るような動き
前方に滑る時は車のタイヤが前に滑るイメージになります。
後方に軸回旋すると、コマがその場で回るような動き
後方に滑る時は車のタイヤが後ろに滑るイメージになります。

0 件のコメント:

コメントを投稿