2019年5月28日火曜日

過剰包装

現役最後の頃は仕事柄(?)、国内出張が多かった
東北の中核、仙台への出張も多くあった
私は、仙台駄菓子は美味しいし、かさばらず、何よりも比較的安いのがいい!
だが、出張出発前になると、私にプレッシャーをかけるヤツが現れる
「萩の月」食べたいなぁ〜と
アイツは高いし、何よりもかさばる
立派な手提げ袋に入り、きれいな紐で閉じられたきれいな包装紙の下はきれいなボール紙の箱、その中にきれいに印刷された個装の箱、そして萩の月は、膨らましたきれいなプラスチックの袋に入っている
美味しい萩の月は、部下の個々の胃袋の中に収まるが、包装材はゴミ箱からあふれる
全国の出張土産の中でも、過剰包装の最たるものが萩の月であった
家内が旅行に出ていないものだから、朝食用にとクロワッサンを取寄せてくれていた
クロワッサンがつぶれないようにと、配慮された包装であった
今の時代、これは特別に過剰な包装とはいえない
が、パンは自分の足を使って買って来るべきかと思わされた
我が家のゴミ箱の中を覗いて見る
そのゴミの多くが容器である
各家庭の、各地域の、日本の、世界のどれほどあるかわからないゴミ箱の中は、同じような状態ではないだろうか
世の中は、容器ゴミであふれている
昨今の容器の多くがプラスチックでできている
プラスチック容器は使い勝手が良い
このプラスチックは、地球の奥底から絞り出した石油でできている
今、マイクロプラスチックが大きな社会問題となっている
東京湾の埠頭で釣った8割のカタクチイワシの消化器器官の中からマイクロプラスチックが検出されたとの報告もあるし、人の便の中からもマイクロプラスチックが検出されたとの報告もある
企業も消費者も、プラスチックの使用削減、過剰包装の撲滅に取り組むのは大切なことではある
しかし、これでは問題解決にはならない
私は環境優良企業と評価されているグローバル企業で、環境保全を推進する組織の中核で働いていた
CO2の削減にも実績をあげ、工場のどこからもゴミは一切出さない「ゴミゼロ」も達成した
これらの活動に対する自負はあるものの、これだけでは地球は救えない
鼻を高くしている私に、ある時、ある方が、○○さん、中国を何とかして来てょ!と
そうなんですょ!私もそうは思っていたんですょ
もっと、もっとグローバルに、もっと、もっとダイナミックな改革が必要なんです
だけど、
きれいなべべ着て、きれいな手をした学者や役人、専門家は会議ばかりやって遊んでるし、トランプに代表されるように、世界は自国第一主義に走っているし、貧富の格差は広がるばかりである
人類は滅亡への道を、加速しながら突っ走っている
あぁ〜
でも、パンはヤッパリ自分の足を使って買って来よう

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