2021年7月5日月曜日

山の文庫

 友人の薦めがあって深田久弥の山の文庫シリーズを読み始めた

老化で目がかなり弱っていて文庫の小さな文字を追うのはかなり辛くなっている

老眼鏡では辛く、ハズキルーペではないが同じような拡大眼鏡を使って読み始めた

最近、山の本も小説も読むことが少なくなったが、友人の推薦の言葉にあった「若い深田久弥の文章力の魅力」を信じて1〜6のすべてを読んでみようと思っている

山の文庫 1 は「日本百名山」である

この文庫本も注文してある

言うまでもなく、「日本百名山」は一般人も知るとても有名な“言葉”であるし、山岳書としても有名である

しかし、私の書棚にこの本はない

引越し依頼13年間、倉庫に仕舞いぱなしになっているダンボール箱の中も含め、私の書棚には多くの山岳書があるが、ヒマラヤとか、(ヨーロッパ)アルプスとか、岩とか氷とかの表題がつくものは多くあるが、“日本”とつくものは少ない

38歳まではかなりハードな登山を実践していたので、このようなタイトルの本が多くある

したがってきちんと書棚や倉庫を調べているわけではないが、深田久弥の本としては、今回購入した文庫の中にもある「ヒマラヤの高峰」があるのみではないかと思われる

とは言っても、私の書棚にある「ヒマラヤの高峰」は、一冊にまとめられた本ではなく、5巻に及ぶもので、東のシッキムから西のヒンドゥー・クシュまでを5つの地域に分けて発刊されたものである

文庫にまとめられた「ヒマラヤの高峰」があること自体、今回の友人の推薦によってはじめて知るに至った次第である

登山を趣味としていながら「日本百名山」も読んでいないのかと笑われそうだが、当時は、ハイキング趣味の本に興味はなかったと思う

日本各地の色々な山に登っみたいと思ってもいなかった

「ハイキング趣味」という考えは私の間違いであることは確かであるが、穂高、谷川、劔が、日本を代表する山で、ヨーロッパアルプスやヒマラヤへの憧れが当時の若し私は強かった

今は、福島県の百名山でさえ、突破できる自信もない私である

今回取り寄せた「深田久弥の山の文庫」は「日本百名山」も「ヒマラヤの高峰」も含め、拡大眼鏡の力を借りて読んでみるつもりでいる

今年は日本百名山の中にある「燧ヶ岳」に登ることを私の目標としている

これは是非とも達成したい

この歳になり、登山靴もサックも新調した

すべて燧ヶ岳に登るためである

【追記】

私の書棚にあるヒマラヤの高峰と文庫本のヒマラヤの高峰とはなにか違うのかを比較してみた

前述の通り、私の書棚にあるヒマラヤの高峰は、東のシッキムから西のヒンドゥー・クシュまでを5つの地域に分けて発刊されたもので、その中にある高峰を網羅しているものであるのに対し、文庫本のヒマラヤの高峰は、8000m峰15座(※-1)に絞り記載されている

内容を比較してみたところ一緒の文章であった

(※-1)現在一般的には、8000m峰とされるのは14座である

深田久弥の文庫本のヒマラヤの高峰には8000m峰としては15座が取り上げられている

違いは、ローツェシャールである

ローツェシャールは確かに8000mを超える8400mの高度があるが、8000m峰としてはローツェ(8516m)のみの登録となっている

もう一つの違いは、山の名称である

現在のガッシャブルムⅠ峰は、ヒンドゥン・ピークと、サシャパンマは、ゴサインタンと表現をされていた

【追記-2】

このヒマラヤの高峰を読んでいて再発見もあった

2016年10月26日から11月16日の22日間をかけて歩いてきたエベレスト街道トレッキングの旅でシェルパ頭のギャンさんから得た情報の中に、エベレストの左脇にあるきれいな白いビラミッド状の山は「ローラ」だと教えてもらった

しかし、これは違った

よく考えればわかることでもあった

「ラ」は日本語では峠を意味する

山であるはずがない

私の聞き間違いであったのかもしれない

マロリーが1921年に凄まじい険悪な相を呈していると感じたアイスフォールを覗いて最初に立ったコル(峠)こそ、エベレスト北西陵の鞍部、その名が「ロー・ラ」であった

エベレストのアイスフォールの前から見ると、左手前方の「ロー・ラ」の奥のチベット内に白いビラミッド状のきれいな山がある

この山を私は今まで5年近くの間、ローラと思ってきた

それが間違いであることに本日気づかされた

「ロー・ラ」はエベレスト北西陵の鞍部であった

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